うつ病 克服

うつ病を発症しやすいタイプ

真面目な人、責任感の強い人、頑張り屋の人などが、うつ病になりやすいと言われています。
原因としては、このようなタイプの人が必ずうつ病になるとは限りません。
しかし、真面目で責任感が強い、などと言った性格の人は。物事の完璧さを求めてしまう事が多くあるので、うつ病を発症しやすいとされています。

また、躁状態と抑うつ状態が繰り返し起こる「双極性うつ病」になりやすいタイプもあります。
躁状態は元気なとき、抑うつ状態は落ち込んでいるときと言ったように、感情の起伏、極端さがうつ病を引き起こす原因になると言われています。

そして他人の目を気にしすぎる人、他人に気を遣いすぎる人、自分の考えを押し殺し他人に従うことが多い人なども、うつ病になりやすいタイプとされています。
何かひとつでも問題が起こったときに、どんなに小さな事でも悲観的になってしまい、「自分に責任がある」というように、抱え込んでしまう事が原因と言われます。

この「うつ病を発症しやすいタイプ」すべてに言える事ですが、このような性格の人たちが必ずうつ病になるとは限りません。
しかし、うつ病になりやすいという事は言えます。
このような性格の人は少しでもうつ病になりにくくするため、自分のこころを解放できるよう、適度に力を抜いて生活してみてはいかがでしょうか。

病気や障害などの身体的要因

病気や障害が原因となって、うつ病になるケースがあります。
たとえば感染症、神経の病気、ガン、薬の副作用などが主に知られています。
また甲状腺の病気など、ホルモン量が影響となってうつ病を引き起こす事や、リウマチの痛みや障害が弁員でうつ病になる事もあります。

このような身体的疾患が原因でうつ病になる場合には、直接的な原因と間接的な原因が存在します。
これにはエイズなどが例に挙げられます。
エイズの原因はヒト免疫不全ウイルスですが、まずこのウイルス(HIV)が脳に損傷を起こし、直接的にうつ病を引き起こす事があります。
これが「直接的原因」です。
そして、エイズがその患者の人生におけるすべてに影響を及ぼし、マイナスの感情を生んでしまう事が「間接的原因」と言われます。

ほかにも不安障害、統合失調症、薬害の精神障害からうつ病を発症する事も少なくありません。
また、大切な人を亡くした事によるショックなどもうつ病を引き起こす原因とされています。
この症例は一過性のうつ病の場合もありますが、重症化する事もあるので注意が必要です。

また病気や障害によるうつ病は、当事者だけではなく周りの人にも間接的に広がってしまう可能性もあります。
患者の家族や近親者にもストレスがかかり、うつ病になるケースも存在します。

女性の危険因子

うつ病は、特に女性に多く見られるのが特徴です。
その理由は、女性特有の危険因子(女性ホルモンの増加、妊娠・出産など)が原因とされています。
ほかにも社会における男女の格差なども、女性のうつの原因となっています。

女性の中でも20~30代の女性患者が特に多く、主に若年層でうつ病が発症する傾向が見られています。
家事をしたいのにやる気が出ない、仕事に集中できない、気分が沈む、不安感がある、なかなか寝付けないなど、このような症状が1ヶ月以上もの長期間続き、日常生活や社会生活に支障を来してしまうのがうつ病です。
また、家族間や近所の付き合い、会社の人間関係におけるストレスが元となって、脳内神経伝達物質のバランスが崩れる事も、うつ病を引き起こす原因とされています。

このような事を原因とした、無気力や不安感などのうつの症状が長期間続いたら、頑張ることはやめましょう。
うつ病は投薬治療が主ですが、休むことも治療のひとつです。
ゆっくり休んでしっかり治していきましょう。

ストレスによる脳内神経伝達物質のバランスの乱れ

うつ病の原因には、ストレスと脳内神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリンなど)が深く関係しています。
大きくはストレスが原因と言われていますが、正確にはこころやからだにかかったストレスが、脳内神経伝達物質のバランスを崩している事が原因です。
過度のストレスを受けると、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の働きが悪くなります。
そして、その神経伝達物質のバランスが乱れる事によって、うつ病が引き起こされると言われています。

セロトニンやノルアドレナリンは、人の意欲、気力などを伝達するために欠かせない脳内神経伝達物質です。
脳内神経伝達物質の働きが悪くなりバランスが乱れると、意欲や気力の情報が上手く伝達されなくなってしまいます。
そのため憂うつ感や不安感、無気力感を引き起こし、うつ病の症状が現れるのです。

うつ病はよく「こころの病気」と言われていますが、脳内物質のバランスの乱れが原因なので、決して気の持ちようでどうにかなるという病気ではありません。
症状はいずれ良くなる、とそのままにしておくと、さらに悪化してしまいます。
また、こころとからだのバランスが取れない事によるいら立ちや焦りも、うつ病を悪化させる原因になります。
うつ病は治療をすれば良くなる病気ですので、うつ病と思われる症状が出たら早めにお医者さんに診ていただきましょう。
治療は、脳内神経伝達物質のバランスの乱れを正していく事が重要とされています。
脳内神経伝達物質のバランスを良い状態にしていく事で、うつ病の症状は改善していきます。

子供のうつ病

うつ病は大人だけのものではありません。
子供もうつ病になります。
両親の離婚、両親の不和、親しい人との別れなど大きな喪失感が生まれたときにうつ病になります。
子供のうつ病の場合大人のうつ病と異なり憂鬱な気分で行動できなくなることはありません。
うつ病になることでイライラした気分が増していくのです。
イライラした気分を抑えることが出来ずに非行に走ることもあります。
子供のうつ病の症状は食欲不振、行動力の減少、活動力の低下があります。
今までは豊かだった表情が乏しくなり、友人との遊びや好きなテレビ番組にも関心を示さなくなります。
朝は体調が優れないが夕方になると体調が回復する特徴もあります。
体に不調から学校へ行くことが困難になります。
子供のうつ病は年齢によっても現れる症状が異なります。
幼児期はすぐに泣いてしまいます。
理由もなくなきます。
食欲不振や睡眠不足もあります。
小学生の場合集団での行動が極端に苦手です。
集中力もないので勉強する時間が苦痛に感じられます。
当然成績も悪くなります。
中学生の場合は体の変調を訴えます。
頭痛、腹痛、疲労感、気分の悪さを訴えます。
自分に対してひどい劣等感があるので友人に自殺に対する考えを話すこともあります。

閉経期うつ病

女性は28日から30日周期で生理があります。
加齢により段々と生理の間隔が開いていきます。
排卵も減っていきます。
最終的に排卵が起こらなくなると生理もこなくなってしまいます。
これを閉経といいます。
6ヶ月以上生理がない状態が続けば完全に閉経したと考えられます。
閉経期には体に様々な変調をきたします。
閉経の時期に起こるうつ病であるので閉経期うつ病といわれます。
女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少することでおきるうつ病です。
気分の憂鬱のほかに体が異常に火照る症状も現れます。
閉経期の時期はホルモン濃度が安定しなくなります。
ホルモンが安定しないことでイライラする、鬱気分、不安感等が現れます。
更年期の症状と比べても激しすぎると感じる場合は閉経期うつ病かも知れません。
閉経期うつ病に有効な治療方法として卵胞ホルモン補充があります。
ある程度の効果を感じられることから多くの医療機関でこの治療方法が実施されています。

産後うつ病

女性がかかるうつ病です。
妊娠・出産の前後にはうつ病になりやすいといわれています。
特にマタニティーブルーとも言われる出産のすぐ後のうつ状態は多くの人が掛かります。
大抵の人は治療を受けなくても2週間程度で症状は回復します。
出産2週間以後から起きる産後うつ病はマタニティーブルーと異なりかなり症状が重くなってしまいます。
ホルモンのバランスの変化、母親になることへのプレッシャーが原因とされています。
産後うつ病は正しい治療を行わなければ育児放棄を起こしてしまいます。
場合によってはかわいいわが子を死に至らしめることもあるのです。
出産後の女性が痛ましい事件を起こし新聞に載っていることがあります。
幼児を虐待した事件、幼児と一緒に無理心中をしているような事件も。
これは産後うつ病が原因の場合もあるのです。
産後間もない人は不安で一杯です。
子育てという未知の分野に自信を失って憂鬱な気分になる事があります。
周囲の期待や自己責任感が大きいと余計に気分が追い込まれ悪循環を起こしてしまうのです。
産後うつ病は放置していても完治することはありません。
放置することで症状が悪化してしまう危険性があります。

躁うつ病

躁うつ病は他のうつ病と異なり遺伝傾向が強いうつ病です。
親が躁うつ病にかかっていればその子供も3割程度の割合で躁うつ病にかかってしまうのです。
躁うつ病は双極性生涯とも言われています。
気分が高ぶった躁状態と気分の落ち込むうつ状態が繰り返し訪れます。
責任感の強気まじめな人が躁うつ病になりやすいといわれています。
強烈なストレスを受けたり無理をしすぎることで躁うつ病になってしまうのです。
躁状態のときは興奮状態にあります。
気分がハイの状態ですので本人は全く苦痛を感じません。
但し周囲の人はお菓子状態だと思うでしょう。
睡眠時間が少ないのに疲れにくいこと。
頭の回転は速いのに考え方がまとまっていないので何を話しているのか要点をつかめないこと。
注意散漫になり集中慮期が低下すること。
イライラして怒りっぽいことがあります。
鬱状態になるともっと危険です。
今までに興味のあったことすべてに興味を失います。
食欲不振や不眠の状態も現れます。
気分の落ち込みが激しく自殺を考えることもあるのです。
躁うつ病は躁と鬱の状態がサイクルでやって来ます。
数カ月おきにサイクルがやってくる人、数年ごとにサイクルがやってくる人など異なります。
再発を繰り返せば段々と症状は重くなっていきます。

老人性うつ病

その名のとおり老人がかかるうつ病です。
高齢になると思うようにことが運ばなかったり、思うように体が動かないことで寂しさを感じることがあります。
身体機能ばかりだけでなく、内蔵の機能も低下してきます。
足腰も弱くなるので外出が億劫になってきます。
このようなことが老人性うつ病を引き起こしているのです。
若い頃は簡単に出来ていたことが年をとることで困難になることがあります。
また自分の親しい友人や知人が亡くなることで喪失感が生まれることもあります。
このようなことが重なって活力が低下することで老人性うつ病になるのです。
老人性うつ病の特徴は抑うつ状態になる、イライラする、不眠症、集中力の低下、疲労感、食欲不振、自殺を考える。
物忘れが多くなってくることもあります。
イライラが募り家族や周囲の人に怒鳴り散らしてしまうこともあります。
このような症状は認知症のために行っていると判断されることもあり、老人性うつ病は見逃されやすいのです。

仮面うつ病

うつ病特有の憂鬱な気分を感じません。
一見うつ病と感じさせないために仮面うつ病という名前がつけられています。
多少気分が落ち込むしょうじょうがありますが体に症状が出てきます。
疲れが取れない。
めまい、立ちくらみ、頭痛、肩こり等体に表れます。
体調がかなり悪いのに身体的な異常が見られない場合は仮面うつ病の可能性があるかもしれません。
仮面うつ病はうつ病の中でも軽度のうつ病です。
医師の下で診察を行い治療を開始すれば必ず治すことができます。
最近ではサラリーマンや学生に仮面うつ病の人が増えてきている状況があります。
今まで一生懸命仕事や勉強に打ち込んでいた人が急にやる気が失せた時は仮面うつ病かも知れません。
仮面うつ病になると体の変調とともに人と会いたくない、外出したくないというキモチに襲われます。
症状が重い場合は自殺をすることもあります。
身体的な変調が目立っているために内科を受診する人が多いようです。しかしいくらないかを受診してもうつ病を完治させる事はできません。
ないかでは軽度のうつ病である仮面うつ病は見逃されることが多いのです。
体調が悪く内科を受診しているのに症状が回復しない場合は仮面うつ病が考えられるでしょう。